2007年01月18日
[編集部]映画の楽しみ方(その15)
こんにちは。
キャンパスドットコム大学編集部です。
♪君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠
の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ♪
映画はそのほとんどがフィクションである。だから面白いし、人を魅了し続
けることのできる総合芸術である。そんななかでも今回はちょっと人生につい
て、人間について考えさせられるドラマについて書いちゃうね。
《ヒューマンーで観る...》
このコラムでも再三登場したジャック・ニコルソンにこのジャンルでの名演
も多い。ニューシネマの代表作「イージー・ライダー」(奥田民生はイージュ
ー★ライダーね)「ファイブ・イージー・ピーセス」「カッコーの巣の上で」
そしてなんと言っても「愛と追憶の日々」が素晴らしい。
マクレーンとデブラ・ウィンガーの名演も光るが、なによりも130分のな
かに親娘の愛憎の歴史がきっちりと表現されてるし、主要人物のそれぞれの性
格描写もうまい。人生はかくも楽しく、されど辛い。そんななかで、人はいろ
いろな立場や経験を通してこそ周りの人達に優しく接することができるように
なる。ニコルソンはすべてを理解したうえでマクレーンの悲しみを包みこんで
いる。それがメチャンコ渋くてかっこいいのだ。このような歳の重ね方をした
いものである。
※この映画でのマクレーンとニコルソンのレストランでのやりとりは「恋愛小
説家」の逆バージョンとして観ても面白いよ。
女性に特にお薦めなのが「トーク・トゥ・ハー」でもお馴染みのペドロ・ア
ルモドバル監督・脚本の「オール・アバウト・マイ・マザー」。主演のセシリ
ア・ロスは複雑な心情の母・女を演じ、強く前向きに生きながらも周りの人々
にとってそして観客にとっても癒しの存在である。ウマ役のパレデスは激烈な
母と女優を見事に演じている。特筆なのは、ラストでパレデスが見せる日常か
ら女優への表情の変化、まさにゾクッゾクッとするような迫力である。
筆者はあいにく男なので”女を演じる”とはどういうことなのか理解不能で
あるが、ある意味、母性と女そして女優を演じ分けることのできる女性が羨ま
しい限りである。(無責任な発言は許してねー)
筆者の個人的(男女男の3兄弟の末っ子)な生い立ちに拠るところが多いが
ジェームズ・ディーンの「エデンの東」は好きな作品。兄弟の軋轢(カインと
アベルのお話がベース)・親子の愛といった永遠の命題をきちんと描いた名作。
ディーン演ずる弟は父親の愛情を獲得しようともがき、その結果多くの人間を
傷つけていく。ただ一言、父親の口から「ありがとう」「頼んだぞ」を聞きた
いがために。レナード・ローゼンマンのかの名曲にも唸らせられる。
多少、趣は異なるがレッドフォード監督の「リバー・ランズ・スルー・イッ
ト」も同様なテーマを扱った名作。家族の共通のテーマ”フライフィッシング”
を通して美しく抒情詩のような完成度の高い作品に仕上がっている。夕暮れに
フライフィッシングをする場面の撮影の美しさには釣り好きの筆者でなくても
充分に堪能できるはず。ブラピの若さや美しさがあってこその作品。役者とし
てはイーストウッド同様に凡庸であったレッドフォードではあるが、監督とし
てはその繊細ともいえる感性が美しい輝きを放つ。
※レッドフォード監督作では「普通の人々」もしんみりとした味わいの佳作。
マシンガントークのロビン・ウィリアムズにも傑作は多い。あの「スティン
グ」の名監督ジョージ・ロイ・ヒルの「ガープの世界」はシュレンドルフの名
作「ブリキの太鼓」を連想させる。「聖なる嘘つき/その名はジェイコブ」
「レナードの朝」「フィッシャー・キング」あたりがお薦め。だけど、筆者と
しては内容は青臭いんだけど、そのシンプルな語り口とウィリアムズが抑えた
演技を見せる「いまを生きる」がお気に入り。
”情熱(ロマンスや恋)こそが我々の生きる理由””君らの歩き方を見つけ
ろ””いまを生きろ、若者たちよ。素晴らしい人生をつかむのだ”とストレー
トなクサイ言葉でぐいぐいと物語は進む。主人公は体制にただ反抗するだけで
なく、あくまで自分の考えで行動しろと伝えているのだ。
※御大モーリス・ジャールの音楽とニューイングランド地方の風景も美麗!
ジョン・アーヴィング原作の映画化では「ガープの世界」もいいが、ラッセ
・ハルストレム監督の「サイダーハウス・ルール」が深い。ハルストレム監督
にはデップ&ディカプリオ共演の「ギルバート・グレイプ」や「ショコラ」
「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」などの名作も多いが、「サイダーハウス・
ルール」で語られるメッセージが一番分かり易い。
相変わらずチェリーボーイっぽいマグワイアの演技にはいささか苛立ちも感
じるが、若く美しいシャーリーズ・セロンにはもうメロメロである。話の内容
はかなり過激なのだが、ハルストレム監督の暖かく淡々とした演出はこの映画
を観る者に不思議な爽快感を残す。ポートマンの主題曲も秀逸で美しい。
このコラムで前にも書いたけど「ニュー・シネマ・パラダイス」、ペン&フ
ァイファーの「アイ・アム・サム」、クルーズ&ホフマンの「レインマン」、
ハンクスの「フォレスト・ガンプ/一期一会」、そしてちょっとテーマからは
ずれちゃうけどデ・ニーロの「ディア・ハンター」「ワンス・アポン・ア・タ
イム・イン・アメリカ」(やっと正月に観たのだ)そしてご存知「ショーシャ
ンクの空に」、「チョコレート」、「デッドマン・ウォーキング」あたりがお
薦めかな。近作では「クラッシュ」「ホテル・ルワンダ」なんてのがいろいろ
なことを語り、また考えさせてくれる。
♪君のその小さな手には 持ち切れない程の哀しみを せめて笑顔が救うのな
ら 僕はピエロになれるよ 笑ってよ君のために 笑ってよ僕のために♪
人は生きる理由、生きる目的を知ろうともがき苦しみそれでも生きる。時の
流れに誰も抗うことのできない無常を感じ、だからこそ生きていることそのも
のの素晴らしさを実感するために、多くの人とのふれあいや経験のなかから純
粋に愛すること、人に優しくすることに至上の喜びを禁じ得ない。
いつの時代も映画は純真に観る人達それぞれの心に万華鏡のように映りこむ。
キャンパスドットコム大学編集部です。
♪君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠
の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ♪
映画はそのほとんどがフィクションである。だから面白いし、人を魅了し続
けることのできる総合芸術である。そんななかでも今回はちょっと人生につい
て、人間について考えさせられるドラマについて書いちゃうね。
《ヒューマンーで観る...》
このコラムでも再三登場したジャック・ニコルソンにこのジャンルでの名演
も多い。ニューシネマの代表作「イージー・ライダー」(奥田民生はイージュ
ー★ライダーね)「ファイブ・イージー・ピーセス」「カッコーの巣の上で」
そしてなんと言っても「愛と追憶の日々」が素晴らしい。
マクレーンとデブラ・ウィンガーの名演も光るが、なによりも130分のな
かに親娘の愛憎の歴史がきっちりと表現されてるし、主要人物のそれぞれの性
格描写もうまい。人生はかくも楽しく、されど辛い。そんななかで、人はいろ
いろな立場や経験を通してこそ周りの人達に優しく接することができるように
なる。ニコルソンはすべてを理解したうえでマクレーンの悲しみを包みこんで
いる。それがメチャンコ渋くてかっこいいのだ。このような歳の重ね方をした
いものである。
※この映画でのマクレーンとニコルソンのレストランでのやりとりは「恋愛小
説家」の逆バージョンとして観ても面白いよ。
女性に特にお薦めなのが「トーク・トゥ・ハー」でもお馴染みのペドロ・ア
ルモドバル監督・脚本の「オール・アバウト・マイ・マザー」。主演のセシリ
ア・ロスは複雑な心情の母・女を演じ、強く前向きに生きながらも周りの人々
にとってそして観客にとっても癒しの存在である。ウマ役のパレデスは激烈な
母と女優を見事に演じている。特筆なのは、ラストでパレデスが見せる日常か
ら女優への表情の変化、まさにゾクッゾクッとするような迫力である。
筆者はあいにく男なので”女を演じる”とはどういうことなのか理解不能で
あるが、ある意味、母性と女そして女優を演じ分けることのできる女性が羨ま
しい限りである。(無責任な発言は許してねー)
筆者の個人的(男女男の3兄弟の末っ子)な生い立ちに拠るところが多いが
ジェームズ・ディーンの「エデンの東」は好きな作品。兄弟の軋轢(カインと
アベルのお話がベース)・親子の愛といった永遠の命題をきちんと描いた名作。
ディーン演ずる弟は父親の愛情を獲得しようともがき、その結果多くの人間を
傷つけていく。ただ一言、父親の口から「ありがとう」「頼んだぞ」を聞きた
いがために。レナード・ローゼンマンのかの名曲にも唸らせられる。
多少、趣は異なるがレッドフォード監督の「リバー・ランズ・スルー・イッ
ト」も同様なテーマを扱った名作。家族の共通のテーマ”フライフィッシング”
を通して美しく抒情詩のような完成度の高い作品に仕上がっている。夕暮れに
フライフィッシングをする場面の撮影の美しさには釣り好きの筆者でなくても
充分に堪能できるはず。ブラピの若さや美しさがあってこその作品。役者とし
てはイーストウッド同様に凡庸であったレッドフォードではあるが、監督とし
てはその繊細ともいえる感性が美しい輝きを放つ。
※レッドフォード監督作では「普通の人々」もしんみりとした味わいの佳作。
マシンガントークのロビン・ウィリアムズにも傑作は多い。あの「スティン
グ」の名監督ジョージ・ロイ・ヒルの「ガープの世界」はシュレンドルフの名
作「ブリキの太鼓」を連想させる。「聖なる嘘つき/その名はジェイコブ」
「レナードの朝」「フィッシャー・キング」あたりがお薦め。だけど、筆者と
しては内容は青臭いんだけど、そのシンプルな語り口とウィリアムズが抑えた
演技を見せる「いまを生きる」がお気に入り。
”情熱(ロマンスや恋)こそが我々の生きる理由””君らの歩き方を見つけ
ろ””いまを生きろ、若者たちよ。素晴らしい人生をつかむのだ”とストレー
トなクサイ言葉でぐいぐいと物語は進む。主人公は体制にただ反抗するだけで
なく、あくまで自分の考えで行動しろと伝えているのだ。
※御大モーリス・ジャールの音楽とニューイングランド地方の風景も美麗!
ジョン・アーヴィング原作の映画化では「ガープの世界」もいいが、ラッセ
・ハルストレム監督の「サイダーハウス・ルール」が深い。ハルストレム監督
にはデップ&ディカプリオ共演の「ギルバート・グレイプ」や「ショコラ」
「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」などの名作も多いが、「サイダーハウス・
ルール」で語られるメッセージが一番分かり易い。
相変わらずチェリーボーイっぽいマグワイアの演技にはいささか苛立ちも感
じるが、若く美しいシャーリーズ・セロンにはもうメロメロである。話の内容
はかなり過激なのだが、ハルストレム監督の暖かく淡々とした演出はこの映画
を観る者に不思議な爽快感を残す。ポートマンの主題曲も秀逸で美しい。
このコラムで前にも書いたけど「ニュー・シネマ・パラダイス」、ペン&フ
ァイファーの「アイ・アム・サム」、クルーズ&ホフマンの「レインマン」、
ハンクスの「フォレスト・ガンプ/一期一会」、そしてちょっとテーマからは
ずれちゃうけどデ・ニーロの「ディア・ハンター」「ワンス・アポン・ア・タ
イム・イン・アメリカ」(やっと正月に観たのだ)そしてご存知「ショーシャ
ンクの空に」、「チョコレート」、「デッドマン・ウォーキング」あたりがお
薦めかな。近作では「クラッシュ」「ホテル・ルワンダ」なんてのがいろいろ
なことを語り、また考えさせてくれる。
♪君のその小さな手には 持ち切れない程の哀しみを せめて笑顔が救うのな
ら 僕はピエロになれるよ 笑ってよ君のために 笑ってよ僕のために♪
人は生きる理由、生きる目的を知ろうともがき苦しみそれでも生きる。時の
流れに誰も抗うことのできない無常を感じ、だからこそ生きていることそのも
のの素晴らしさを実感するために、多くの人とのふれあいや経験のなかから純
粋に愛すること、人に優しくすることに至上の喜びを禁じ得ない。
いつの時代も映画は純真に観る人達それぞれの心に万華鏡のように映りこむ。
コメント
この記事へのコメントはありません。


