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[編集部]映画の楽しみ方(その5)

こんにちは。
キャンパスドットコム大学編集部です。

 ♪まだ飛べない雛たちみたいに僕はこの非力を嘆いている...♪コトーの
乗る自転車の俯瞰が与那国島の自然の中に溶け込んでいく。音楽のしかる雄弁
さ、このフレーズだけで思い出のシーンが連想され涙を誘う。
 エンディングだけではない。「明日に向かって撃て」のかの名シーン、ニュ
ーマンとキャサリン・ロスの自転車での戯れ。希代のメロディーメーカーB・
バカラックの「雨にぬれても」ではこれから起こるであろう悲劇をそして粗野
なレッドフォードの恋人ロスがニューマンの優しさに揺れ動く心を。青春とは
かくも尊くはかない一瞬の積み重ねなのだ。
 秋なのでシンミリしてしまった...

《道づれーで観る...》

 「ロードムービー」にはヒューマンドラマの傑作が多い。
 近年の作品では「レインマン」が筆者一押しである。ホフマンの演技力には
もう脱帽もの。弟役のクルーズが金目当てで自閉症の兄ホフマンを無理やり連
れ出すのだが、旅をする過程のなかで徐々にお互いの心を通わせていく。お気
に入りのシーンはクルーズの彼女がホフマンのことをいたわりエレベーターで
ダンスの相手そして優しいキスをするシーン。ハンス・ジマーの流麗かつミス
テリアスなメロディーが輝く。これほどまでに人間は優しくなれるのだ。

 ホフマンとボイトの「真夜中のカーボーイ」もアメリカン・ニューシネマの
傑作。かの名曲「ウィザウト・ユー」のニルソンが歌う「うわさの男」(♪エブ
リバーディトーキン・・・てやつね)がオープンニングタイトルからフロリダ
行きのバスのシーンへとつながる。エンディング曲のトゥーツ・シールマンス
のハーモニカは都会の孤独と哀愁そのものである。ボイトはニューヨークでお
ばさん御用達ホストで一旗あげようとするし、ホフマンはフロリダ行きを夢見
る。ロードムービーのよさは良かれ悪しかれ主人公達が夢見ていることだ。
(大抵は夢と現実とのギャップに気づき、あるものは破滅へ向かうが、真の成
長を遂げるものも)ホフマンがバスの中でもらしてしまうシーンとそれを気遣
うボイト。ただただ切ない。

 「真夜中のカーボーイ」と比較対比される「スケアクロウ」も大好きだ。ハ
ックマンはカーウォッシュの店を持つことを夢見ているし、パチーノはまだ見
ぬ我が子に会えるのを楽しみに旅をしている。冒頭のヒッチハイクで二人が争
うシーンとマッチ一本で心が通じ合うプロットが素晴らしい。こんななにげな
いシーンで主人公達の性格設定なんかもさらりと表現している。もちろんこの
年代でかたや「フレンチコネクション」かたや「セルピコ」で頭角をあらわし
ていた二人の役者の力は大きい。パチーノがハックマンへ”案山子”となるよ
う助言、酒場のシーンでは拳を我慢してストリップするハックマン。心にもな
い元妻の嘘に錯乱し噴水に飛び込むパチーノを必死に助けようとするハックマ
ン。お互いへの思いやりの一生懸命さが伝わってくるシーン満載である。近作
ではハックマンは悪代官様でパチーノはマフィアばっかり。こんな作品にもま
だまだもっと出てね。

 古典としては「パリ、テキサス」も味があります。ライ・クーダーのボトル
ネック奏法に酔いしれるも良し。「テス」のキンスキーの変貌ぶりを楽しむも
よし。「クレイマー、クレイマー」のジャスティン坊やのような子役(名前を
知らないゴメン)が両親を慕う純粋な心に癒されるも良し。とにかくこの映画
ではみんながみんな互いのことを思いやっている。だからこそラストは悲しい。
「テルマ&ルイーズ」は主人公の二人の女性が犯罪者として転落していくので
はなく男性社会の支配から開放されていくと見るべきか。サランドンとデイヴ
ィスの迫力の演技にただただ圧倒。「ハリーとトント」では誰もが心優しい。
エンディングのピアノの砂浜のシーンではなぜか涙が止まらない。

 ロードムービーのジャンルに入らないかもは、ご存知「レオン」と「グロリ
ア」後者はもちろんオリジナル版のローランズがかっこいー。こんなおばさん
が親戚にいたら楽しいのにねー。ポートマンがレノの形見の鉢植えを抱えて歩
くシーン。うまいこうくるのね。ここでもオールドマンの狂った演技が炸裂す
る。この人は多分本当に狂っていると筆者は睨んでいる。でしょー。

※筆者はアメリカン・ニューシネマっ子なのでついつい選択が偏るのは我慢し
 てね。本当に面白いんだから。日本にもロードムービーの傑作として「寅さ
 んシリーズ」を忘れてはいけないよ。なあ、おいちゃん。

♪ケ・セラ・セラなるようにならないメグ・ライアン(字余意味不明ゴメン)
編集部映画コラム | 投稿者 編集部 16:45 | コメント(0) | トラックバック(0)
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