2006年11月16日
[編集部]映画の楽しみ方(その9)
こんにちは。
キャンパスドットコム大学編集部です。
名古屋で開催されるJDAF(アニメーションフェスティバル)の第1回の
コンペティション公開審査に参加した際、押井氏のコメントを直接拝聴する機
会に恵まれた。自身の作品作りに確固たる信念をお持ちのようでバッサバッサ
と審査コメントを述べられていた。印象に残った言葉が「人間以外のものを作
品で殺すな!虐待になる」「ひとまねをするな」であった。特に後者は若きク
リエイターたちへの警鐘となったことは間違いない。
《アニメーでまた観る...》
2週続けてアニメーなのだ。しつこいようだけど筆者はコミックとかTVア
ニメは観ないので、あくまで劇場用に限定(セルアニメを主に)する。
オコッチャヤーヨ。
まずは筆者大好き「アイアン・ジャイアント」がお薦め。1957年という
微妙な時代背景のなかで、SFロボットの形式をとった良質な人間ドラマであ
る。ヴィン・ディーゼルが声をあてた身長30Mのロボットは少年との交流の
なかでエンディングで「なりたい自分」になることができる。それは決して自
分だけのためでないことをこの映画は明確に伝えている。
かのブルース・ウィルスのあざとい宇宙映画のエンディングよりはるかに泣
かせるし、この映画の爽快感はディズニーには決して作れないと思う。
※あくまで比較論であってディズニーやウィルスおじさんが嫌いな訳ではない。
今敏監督の「東京ゴッドファーザーズ」も面白いぞ。アニメをよりリアル
(普通に)にそれでいてアニメでしかできないことをやろうとしている。そこ
が新しい。「PERFECT BLUE」では原作・脚本はやってないのでい
まひとつなんだけど、この作品では今ワールド炸裂なのだ。ウィットに富んだ
脚本と独特の「間」の演出、必要以上に背景描写とかにこだわらずあくまで人
を描いている。声優達(江守御大や岡本綾)も個性的ではあるがアニメの声優
にありがちな独特の言い回しやイントネーションを廃して快い。おもわず失笑
するギャグセンスのよさ。エンディングの第九の使い方も意味不明で楽しいし、
かの鈴木慶一氏が音楽に関わっている。なんか新しいものを予感させる。新作
の「パプリカ」にも期待したい。
クレイ(粘土)アニメが日本で初めて話題になったのはヤクルト「ミルミル」
のCMから(お父さんお母さんに聞いてね)。クレヨンしんちゃん劇場版のオ
ープニングタイトルでも第一人者の石田卓也氏が頑張っている。
この分野で出色なのがニック・パークのウォレスとグルミットシリーズ。な
かでも「ペンギンに気をつけろ!」がめちゃめちゃ面白い。主人公の性格描写
とちょっと不気味なペンギンそしてなによりもラストの鉄道模型での戦いとド
タバタギャグ満載で楽しい。シリーズ1作目では30分弱の作品に6年もの歳
月を費やしたそうだ。その物作りへの執念はすさまじい。
かの押井氏は表現の手段としてアニメだけでなく「アヴァロン」のような実
写も手がけており特にメディアへのこだわりはないようだ。ご存知「攻殻」や
「イノセンス」がもちろん代表作であることは間違いないが、筆者は「機動警
察パトレイバー2」がお気に入り。実写さながらのリアルな書き込みも凄いけ
どなによりも押井氏の明確なメッセージが伝わってくる作品。「不正義な平和」
「消極的な平和」「万一の事態とは?」と現在の日本が危うい均衡の上にあぐ
らをかいていることをきっちりと警鐘している。エンタテインメントとしては
キャラの薄さと個人的趣味の犬の出演のリアリティのなさのみが唯一の欠点?
「クレヨンしんちゃん モーレツ!大人帝国の逆襲」はテーマ性に富んだ間
違いなく傑作である。トラ猫?バスのカーチェイスシーンといいスラップステ
ィック・ジェットコースタームービー的展開とヒロシの回想シーンは秀逸であ
る。最近TVでも放映していた。観ておいて損はないよ。ベッツィ&クリスや
吉田拓郎の音楽の使い方もうまい。
第一人者としての高畑監督の「火垂るの墓」はこれぞジャパニーズアニメと
うならせるし、古典の名作「太陽の王子ホルスの大冒険」はアニメが決してガ
キだけのものでないことを知らしめた最初の作品。この作品ではかの宮崎駿氏
が場面設計を担当している。
ごめん!オヤジなのでエヴァはいまだに理解できていない。大当たり中??
の「残酷な天使のテーゼ」にはつい口ずさんでしまうのだが。GAINAXが
エヴァ発表前に樋口氏や庵野氏も参加して制作した初劇場版作品「王立宇宙軍
オネアミスの翼」はヌーボーとした森本レオの雰囲気とのギャップある緻密
な書き込みそして非凡なテーマそれでいて恋愛映画と奥は深い。
乱暴かもしれないがここ30年のエポックとして確かに「ヤマト」→「ガン
ダム」→「エヴァンゲリオン」といった流れがあり、好き嫌いこそあれその革
新性において「新世紀エヴァンゲリオン」出現の意味は大きい。
いかん、またまた「ガンダム」について書けなくなった。また別の機会に。
「ゲッタービィィーム!」「トマホゥゥクブゥゥメラン!」(神谷さん最高)
キャンパスドットコム大学編集部です。
名古屋で開催されるJDAF(アニメーションフェスティバル)の第1回の
コンペティション公開審査に参加した際、押井氏のコメントを直接拝聴する機
会に恵まれた。自身の作品作りに確固たる信念をお持ちのようでバッサバッサ
と審査コメントを述べられていた。印象に残った言葉が「人間以外のものを作
品で殺すな!虐待になる」「ひとまねをするな」であった。特に後者は若きク
リエイターたちへの警鐘となったことは間違いない。
《アニメーでまた観る...》
2週続けてアニメーなのだ。しつこいようだけど筆者はコミックとかTVア
ニメは観ないので、あくまで劇場用に限定(セルアニメを主に)する。
オコッチャヤーヨ。
まずは筆者大好き「アイアン・ジャイアント」がお薦め。1957年という
微妙な時代背景のなかで、SFロボットの形式をとった良質な人間ドラマであ
る。ヴィン・ディーゼルが声をあてた身長30Mのロボットは少年との交流の
なかでエンディングで「なりたい自分」になることができる。それは決して自
分だけのためでないことをこの映画は明確に伝えている。
かのブルース・ウィルスのあざとい宇宙映画のエンディングよりはるかに泣
かせるし、この映画の爽快感はディズニーには決して作れないと思う。
※あくまで比較論であってディズニーやウィルスおじさんが嫌いな訳ではない。
今敏監督の「東京ゴッドファーザーズ」も面白いぞ。アニメをよりリアル
(普通に)にそれでいてアニメでしかできないことをやろうとしている。そこ
が新しい。「PERFECT BLUE」では原作・脚本はやってないのでい
まひとつなんだけど、この作品では今ワールド炸裂なのだ。ウィットに富んだ
脚本と独特の「間」の演出、必要以上に背景描写とかにこだわらずあくまで人
を描いている。声優達(江守御大や岡本綾)も個性的ではあるがアニメの声優
にありがちな独特の言い回しやイントネーションを廃して快い。おもわず失笑
するギャグセンスのよさ。エンディングの第九の使い方も意味不明で楽しいし、
かの鈴木慶一氏が音楽に関わっている。なんか新しいものを予感させる。新作
の「パプリカ」にも期待したい。
クレイ(粘土)アニメが日本で初めて話題になったのはヤクルト「ミルミル」
のCMから(お父さんお母さんに聞いてね)。クレヨンしんちゃん劇場版のオ
ープニングタイトルでも第一人者の石田卓也氏が頑張っている。
この分野で出色なのがニック・パークのウォレスとグルミットシリーズ。な
かでも「ペンギンに気をつけろ!」がめちゃめちゃ面白い。主人公の性格描写
とちょっと不気味なペンギンそしてなによりもラストの鉄道模型での戦いとド
タバタギャグ満載で楽しい。シリーズ1作目では30分弱の作品に6年もの歳
月を費やしたそうだ。その物作りへの執念はすさまじい。
かの押井氏は表現の手段としてアニメだけでなく「アヴァロン」のような実
写も手がけており特にメディアへのこだわりはないようだ。ご存知「攻殻」や
「イノセンス」がもちろん代表作であることは間違いないが、筆者は「機動警
察パトレイバー2」がお気に入り。実写さながらのリアルな書き込みも凄いけ
どなによりも押井氏の明確なメッセージが伝わってくる作品。「不正義な平和」
「消極的な平和」「万一の事態とは?」と現在の日本が危うい均衡の上にあぐ
らをかいていることをきっちりと警鐘している。エンタテインメントとしては
キャラの薄さと個人的趣味の犬の出演のリアリティのなさのみが唯一の欠点?
「クレヨンしんちゃん モーレツ!大人帝国の逆襲」はテーマ性に富んだ間
違いなく傑作である。トラ猫?バスのカーチェイスシーンといいスラップステ
ィック・ジェットコースタームービー的展開とヒロシの回想シーンは秀逸であ
る。最近TVでも放映していた。観ておいて損はないよ。ベッツィ&クリスや
吉田拓郎の音楽の使い方もうまい。
第一人者としての高畑監督の「火垂るの墓」はこれぞジャパニーズアニメと
うならせるし、古典の名作「太陽の王子ホルスの大冒険」はアニメが決してガ
キだけのものでないことを知らしめた最初の作品。この作品ではかの宮崎駿氏
が場面設計を担当している。
ごめん!オヤジなのでエヴァはいまだに理解できていない。大当たり中??
の「残酷な天使のテーゼ」にはつい口ずさんでしまうのだが。GAINAXが
エヴァ発表前に樋口氏や庵野氏も参加して制作した初劇場版作品「王立宇宙軍
オネアミスの翼」はヌーボーとした森本レオの雰囲気とのギャップある緻密
な書き込みそして非凡なテーマそれでいて恋愛映画と奥は深い。
乱暴かもしれないがここ30年のエポックとして確かに「ヤマト」→「ガン
ダム」→「エヴァンゲリオン」といった流れがあり、好き嫌いこそあれその革
新性において「新世紀エヴァンゲリオン」出現の意味は大きい。
いかん、またまた「ガンダム」について書けなくなった。また別の機会に。
「ゲッタービィィーム!」「トマホゥゥクブゥゥメラン!」(神谷さん最高)


